088322 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

豚の広場

豚の広場

水泳界の今後を見据えた指導

私の本職に対する考えの一端です!
「HIMEchanさん」のBBSに書き込んだ分です。

質問の答えです。
水泳界の今後を見据えた指導を!

ということですが、
この数年間 日本水泳科学研究会でも言っていること何ですが、水泳の(水の)好きな人を作ろう!というのが大きな趣旨です。
というのは、現在のスイミングスクールの殆どが泳法指導に入るのが早すぎて基本である、呼吸を確保すること、水の中で自分の体をコントロールすることということが出来ていない場合が多く見られます。

本当に水慣れが出来た状態で指導を進められると、呼吸がまだしっかりと出来ていない(鼻から息が出ない)とか眼が開いていないとか、泳げるけど潜れないとか、方向転換できないとか・・・ということがほぼ無いはずなのですが、多分指導をされている方はよくわかると思うのですが、出来ない子供が多い。(大人も)
これは スイミングの成り立ちが目的を競泳からのトップダウン(目標が4泳法)になっているために起こる弊害といえるのではないでしょうか?
(これらのことは昨年の研究会及び教育医事新聞の6月号にも少し述べているのですが)
このところ着衣泳が注目をあびているというのは結局今までの水泳指導に抜けている部分がある。それに「気付いてきた」方々がいて、其れを補う部分で行われるようになっていると考えられないでしょうか?

方向転換に関して言えば、何も言わず足をつかないで向きを変える動作をすると水なれの出来ていない人は手を動かした方に頭を振る(わかるかな?)ある程度泳げる人も結構出来ないこれは何を意味するか?
すなわち「溺れる」人を作っているということです。
池におちてそのまま向こう岸に泳ぐことは出来ても落ちた岸に戻ってくることが出来ないということです。

これに付随して、バタ足を泳げない人に教える必要があるのでしょうか?バタ足は前に進む技術です。
方向転換も出来ない人にバタ足を教えるということは溺れやすいように仕向けていることになります。
また クロールの推進力の殆どは手によります。
ということはバタ足を一生懸命に教える必要は無いのではないでしょうか?
最初に正しい動かし方を教えないとダメだという人もありますが、本当にそうでしょうか?それは指導者側のエゴでしかないのではないでしょうか?だって、選手であればキックは大事でしょうが、選手になる人は何人居るのでしょうか?バタ足って楽しいですか?しんどいだけでしかないのでは?、また方向転換させるとバタ足を打つ人が多いのですが、これは明らかにおかしいことではないのでしょうか?別に足が打てなくてもきれいな泳ぎは出来ます。結局のところ指導者の都合の良いように教えているのではないでしょうか?
ライフセーバーの中でよく言われることが「スイミング症候群」プールで泳げるから・・・と海での泳ぎ方を知らずに溺れる人が多い。親も泳げるからと安心しきっているが、本当の意味での泳げるとは別である。
むしろ泳げることが(プールで)仇となっている場合が多く見られる。→これはやはり何かが間違っているのでしょう。

その点 日本泳法の水練学校なるものには生活に根ざした泳ぎも多く見られ、甲冑泳ぎなどは着衣泳の最たるものです。

ほんとうに水なれをすることにより、その後泳法を習得したい人には泳法の指導が必要でしょうが、其れまでは別に必要ないのではないでしょうか?
水なれを本当にしていない人々はどこかで必ずつまずきます。またつまずいた時に今まで強引な矯正等で泳いできているので楽しさを知らないために乗り越えることが出来ずに水泳を嫌いになってやめてしまうことになります。そういった子供たちを20数年の指導で沢山見てきました。
そういった子供たちが大きくなった時に果たして水泳を自分の子供たちにさせるでしょうか?反面教師として自分の出来ないこと、挫折したことを行わせてくれれば幸いですが、殆どはその逆になるのではないでしょうか?

子供たちの人数は減ってきています。水泳のサポーターとなりうる子供たちを水泳嫌いにしてしまうことは今後の水泳界が無くなるということにひとしいのではないでしょうか?

体操の指導は色んな事を色んな年代の発達発育に照らし合わせてからだの動きを作っていきますよね。そういったこと水泳はしてるでしょうか?確かに4泳法を泳がせることは体の発達としては良いことではあるでしょうが、
残念なことに本当の水なれが出来ていなくてもある程度は泳げてしまうのです。でも自分の感覚として物にしている子供がどれだけ居るでしょうか?
大人になってから水泳をはじめた人は子供の時に水に慣れ親しんだ人よりも上手になるのに時間がかかります。
これも水に対するからだの動きを会得していないからだと思います。そういう人たちにはクロールと限定するよりも色んな動きを体験してもらい(4泳法でもよい)水の中でいろんな動きをしてもらった方が良いのではないでしょうか?ということで私の初心者のクラスはバタフライからクロールまで全部出来る出来ないに関わらず行ってもらいます。
コーチたちは自分の行動で自分たちの首をしめることになっているのではないでしょうか?
私のいう水泳界の今後を見据えてというのはこういうことです。(話が長く、そしてわかりにくくてごめんなさい。)

言いたいことが少しでもわかっていただければ幸いです。
勝手な言い分を書き込みましてすいません。
もし長すぎると思えば、迷惑だと思えば
消去してください。

ほなほな


© Rakuten Group, Inc.